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実家のヒートショック対策|脱衣所の寒さを離れて見守る

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冬の電話で「お風呂、寒くない?」と聞いても、親の答えはたいてい「大丈夫」です。実家の脱衣所が何度なのかは、離れて暮らす子どもには分かりません。

消費者庁によると、2023年に浴槽で亡くなった65歳以上の人は6,541人です。同じ年の交通事故で亡くなった65歳以上の人(2,116人)の約3倍にあたります。入浴中の事故は11月から4月の冬に集中します。

この記事でわかることは3つです。

  • 実家の脱衣所の寒さをスマホで確かめる温湿度計の選び方
  • 暖房を離れた場所から入れてよい家電と、入れてはいけない家電の線引き
  • 給湯器のアプリで「入浴そのもの」を見守る方法

実際に使った体験談ではありません。メーカーの公開仕様、公的機関の資料、購入者レビューの分析をもとにまとめています。

結論は脱衣所に温湿度計を1台

最初の一歩は、実家の脱衣所に温湿度計を置き、自分のスマホで室温を見られる状態にすることです。消費者庁が挙げる対策の1つ目は「入浴前に脱衣所や浴室を暖めること」です。ただ、離れていると脱衣所が寒いかどうかがそもそも分かりません。

温湿度計なら親の姿は映らないので、カメラより受け入れてもらいやすくなります。数字が見えれば、「今日は冷えるから浴室を暖めてから入ってね」と具体的に電話できます。

そろえる順番は次の3段階です。

  • 段階1:脱衣所の室温をスマホで見る(温湿度計+ハブ)
  • 段階2:脱衣所を暖める手段を、親が操作しなくて済む形にする
  • 段階3:給湯器を買い替えるときに、入浴を見守る機能付きを選ぶ

段階1だけなら、数千円から始められます。

脱衣所の室温の目安は18℃

国土交通省の調査では、居間や脱衣所が18℃未満の家ほど「熱め入浴(42℃以上)」が多くなりました。18℃以上の家に比べて約1.7倍です。熱め入浴は、入浴事故のリスクが高いとされる入り方です。

18℃という数字は、WHO(世界保健機関)の「住まいと健康に関するガイドライン」でも冬の室温の目安として示されています。消費者庁は湯温を41℃以下、湯につかる時間を10分までとする目安も出しています。

つまり脱衣所の室温は、親の入浴の仕方にも関わる数字です。「18℃を下回っているか」を離れて確かめられるだけでも、声をかけるきっかけが増えます。

温湿度計の選び方の基準5つ

脱衣所の湿気に耐える防水タイプ

脱衣所はお風呂上がりの湯気で湿度が一気に上がります。防水・防じん仕様の温湿度計なら、水はねのある洗面台の近くにも置けます。

SwitchBotの「防水温湿度計」はIP65の防水防じん構造で、メーカーは浴室での使用も想定しています。ただし発売時の仕様では、動作湿度は20〜85%です。浴室の中は湯気で85%を超える時間が長いので、まずは脱衣所の壁やタオル掛けに付けるほうが無難です。

外出先から見るにはハブとWi-Fi

温湿度計の多くは、スマホとBluetoothでつながります。Bluetoothの届く距離はせいぜい家の中なので、離れた家族のスマホで見るには中継役の「ハブ」が要ります。

SwitchBotの場合、温湿度計単体では外出先から数字を見られません。ハブミニやハブ2などと組み合わせて、ハブを実家のWi-Fiにつなぐ必要があります。実家にWi-Fiがない場合は、先に回線の用意が必要です。

通知は「しきい値」で知らせる型

数字を見るだけだと、アプリを開く習慣が続きません。設定した温度を下回ったときにスマホへ通知が届く機能があれば、冷え込んだ日だけ気づけます。

防水温湿度計もハブと併用すれば、温度や湿度が設定値を上回る・下回るときに通知を受け取れます。目安は18℃ですが、暖房のない脱衣所では冬に18℃を下回る日が続くことがあります。毎晩のように通知が届くと、家族は通知を開かなくなります。

そこで、最初の1週間は通知を切って数字の動きだけを見ます。実家の脱衣所がふだん何℃かが分かったら、そこから数℃低い値を通知の設定値にします。「いつもより冷え込んだ日」だけ知らせが届く状態になります。

親も数字を見るなら画面付き

防水温湿度計は本体が小さく、数字を表示する画面がありません。親自身が脱衣所で「今13℃だから暖めよう」と判断できるようにしたいなら、画面付きの温湿度計を選びます。

画面付きは防水ではない製品が多いので、湯気の当たりにくい場所に置きます。家族が遠隔で見る用と、親が目で見る用を分けて2台にする方法もあります。

リビングにも1台置いて温度差を見る

ヒートショックの引き金は「寒さ」だけでなく、暖かい部屋と寒い脱衣所の温度差です。リビングにも温湿度計を1台置くと、アプリで2か所の数字を並べて見られます。

「リビング22℃・脱衣所12℃」のように差が開いている日は、浴室を先に暖めるよう伝える目安になります。

実家の脱衣所 | 温湿度計の選び分け

誰が数字を見るかで選ぶ

離れた家族が見るならハブが必要です

脱衣所の湿気親がその場で見る離れて確認・通知
防水温湿度計 画面なし・電池式 ○ IP65で水はねに強い × 画面がない ○ ハブ併用で可
画面付きスマート温湿度計 防水でない製品が多い △ 湯気の当たらない場所に ○ 数字が見える ○ ハブ併用で可
通信しない温湿度計 手元で見るだけ △ 製品による ○ 数字が見える × できない
  • ※防水温湿度計の動作湿度は20〜85%(発売時の公表仕様)。浴室内の常設は避け、脱衣所に置くのが無難です。
  • ※遠隔確認・通知には、ハブと実家のWi-Fiが必要です。

おうちをスマートに

見守りの定番はSwitchBotの組み合わせ

脱衣所用には、SwitchBotの防水温湿度計とハブミニの組み合わせが始めやすい構成です。防水温湿度計は単四電池2本で動き、メーカー発表の電池寿命は約2年です。帰省のたびに電池を替える手間がほぼありません。

SwitchBot 防水温湿度計 画像:楽天市場

ハブは実家に1台あれば、複数の温湿度計のデータをまとめて送れます。ハブミニは赤外線リモコンの機能も持っていて、リビングのエアコン操作にも使えます。

温湿度計・ハブ・画面付きモデルをまとめて比べたい人は、公式サイトでセット内容と価格を確認できます。

最終確認日:2026-09-23

購入者レビュー166件で分かった不満と満足

楽天市場のSwitchBot公式店で、防水温湿度計のレビュー166件を読んで分類しました(取得日:2026-09-23)。楽天の公式集計による全200件の内訳は次のとおりです。

星5星4星3星2星1
144件40件8件3件5件

不満で多い4つ

読めた166件のうち、星4以下の38件を不満の母集団として分類しました。

  • スマホやハブとつながらない(5件):2026年1月ごろにペアリングできないという声が集中していました。メーカーがバグ対応を案内し、後日つながったという報告もあります。
  • 外出先から見られない(3件):単体では外から見られず、ハブが要ると後から知ったという声です。床下に置いたらBluetoothが届きにくかったという報告もありました。
  • 電池ぶたが固い(3件):防水のためか、ふたが開けにくいという声です。親に電池交換を頼む使い方には向きません。
  • ほかの温度計と数字がずれる(2件):手持ちの温度計と1〜2℃ずれるという指摘がありました。

実家用に置き換えると、設定は帰省中に済ませ、つながったことを確かめてから帰るのが一番の対策です。

満足の傾向

満足の声で目立ったのは、本体の小ささ(46件が大きさに言及)と、温度の変化をグラフで振り返れる点(21件)です。2台目・3台目を買い足したという声も14件ありました。

浴室や風呂場に触れたレビューは5件でした。ヒートショック対策を兼ねて風呂場用に買い足した人や、遠方の実家用に選んだ人もいます。一方で「湯気には耐えられるのか」と気にする声もあり、置き場所を脱衣所にする判断を後押しする材料になります。

脱衣所を暖める手段の選び分け

温湿度計で寒さが分かったら、次は暖め方です。ここで一番気をつけたいのが、電気ストーブやヒーターを離れた場所から入れる使い方です。

電気用品安全法の技術基準では、電熱器具の遠隔操作に厳しい制限があります。SwitchBotも、電気ストーブやファンヒーターなど熱を出す家電をスマートプラグにつながないよう注意を出しています。人のいない脱衣所で、周りに燃えやすいものがないかを確かめずに電源を入れるのは危険です。

脱衣所の暖め方 | 実家での向き不向き

親が操作しなくて済む暖め方

ヒーターを遠隔でオンにする使い方は避けます

親の操作離れた家族の関与安全面
人感センサー付き脱衣所ヒーター 入ると自動で運転 ○ 基本は不要 △ 置くのは帰省時 ○ 人がいる時だけ動く
シャワーでお湯はり・ふたを外す 政府広報が紹介する工夫 △ 習慣づけが必要 ○ 電話で伝えられる ○ 費用がかからない
スマートプラグでヒーターを遠隔オン 外から電源を入れる ○ 不要 ○ スマホで操作 × 火災の恐れ・メーカーも非推奨
  • ※暖房器具の遠隔オンは、電気用品安全法の技術基準や各メーカーの注意事項で避けるよう求められています。
  • ※人感センサー付きヒーターも、取扱説明書の設置条件(周囲の空き・水濡れ)を必ず守ってください。

おうちをスマートに

人感センサー付きの脱衣所ヒーターは、人が入ると運転し、いなくなると止まる仕組みです。親がスイッチを押し忘れても働き、つけっぱなしも起きにくくなります。

浴室に暖房がない家では、政府広報オンラインが紹介する工夫も使えます。お湯をためるときにシャワーから給湯する方法と、沸いたお湯をかき混ぜて湯気を立て、ふたを外しておく方法です。

リビングのエアコン暖房は、スマートリモコンで離れた場所から操作できます。脱衣所を直接暖めるものではありません。ただ、居間を暖めたうえで脱衣所の暖房と組み合わせる前提なら、温度差を考える材料になります。

給湯器アプリで入浴そのものを見守る

脱衣所の室温とは別に、「入浴中に何かあったとき」に気づける仕組みもあります。対象は無線LAN対応のリモコンが付いたガス給湯器です。給湯器の買い替えを予定している実家なら、選ぶときの条件に入れておきます。

メーカー・サービス見守りの仕組み必要なもの
ノーリツ「わかすアプリ」設定した入浴時間を超えると家族のスマホへ通知。アプリから浴室リモコンに呼びかけもできる無線LAN対応の対応リモコン
リンナイ「リンナイアプリ」親の給湯器の操作履歴を見られる。いつも通りの操作がないとプッシュ通知親の家のリンナイ台所リモコンをアプリに登録
パーパス「安心入浴サポート機能」浴室で一定時間動きがないと入浴者に呼びかけ、台所リモコンにも警告。アプリでお湯の使用を家族に通知対応リモコン(東京ガスの一部シリーズなど)

どれも対応機種が限られます。後付けの機器ではなく、給湯器の設備です。交換の見積もりを取るときに、業者へ「見守り機能付きのリモコンにしたい」と伝えます。

家族の条件別の早見表

実家の条件まずやること次の一手
実家にWi-Fiがある脱衣所に防水温湿度計、居間にハブを置く人感センサー付き脱衣所ヒーター
実家にWi-Fiがない回線の用意を先に検討する当面は画面付き温湿度計で親が自分で見る
近くに住み、週1回は様子を見られる画面付き温湿度計を脱衣所に置く冷え込む日に電話で声かけ
給湯器の交換が近い見守り機能付きのリモコンを候補に入れる温湿度計と組み合わせる

つまずきやすい注意点

  • 設定は帰省中に済ませる:レビューでも接続の不具合が報告されています。つながり、通知が届くことまで確かめてから実家を出ます。
  • 電池交換を親に任せない:電池ぶたが固いという声があります。電池切れの通知を設定し、交換は帰省時に家族がします。
  • 親の了解を取る:カメラでなくても、黙って置くと不信感のもとです。「お風呂場の寒さだけ見させてね」と目的を伝えます。
  • 数字は健康状態の代わりにならない:室温が分かっても、体調の変化までは分かりません。持病がある場合の入浴の仕方は、かかりつけ医に相談します。

よくある質問

Q. 温湿度計は浴室の中に置いたほうがいいですか? A. 防水温湿度計は浴室でも使える設計ですが、発売時の仕様では動作湿度が85%までです。入浴前の寒さを知る目的なら、脱衣所で足ります。

Q. ハブはどの部屋に置けばいいですか? A. 温湿度計とBluetoothが届き、Wi-Fiにもつながる場所です。脱衣所から離れすぎると通信が不安定になるので、設置直後にアプリで数字が更新されるかを確かめます。

Q. 兄弟でも同じ数字を見られますか? A. SwitchBotアプリには家族と共有する機能があります。通知が全員に届くかどうかは設定で変わるので、共有した後に実際の通知で確かめてください。

Q. 電気代はかかりますか? A. 防水温湿度計は電池式で、電気代はかかりません。ハブはコンセントから給電して常に動かすので、わずかに電気代がかかります。消費電力は製品仕様で確認してください。

こんな人に向いている

  • 離れて暮らす高齢の親の、冬の入浴が心配な人
  • 見守りカメラは親が嫌がる、または自分も気が引ける人
  • 夏の熱中症対策で置いた温湿度計を、冬にも生かしたい人

逆に、実家にWi-Fiがなく回線を引く予定もない場合は、遠隔の見守りは後回しにします。まず画面付き温湿度計で、親自身が寒さに気づける状態をつくるほうが現実的です。

まとめ

入浴中の事故が増えるのは11月からです。帰省の予定があるなら、そのときに脱衣所へ温湿度計を1台置き、スマホで数字が見えるところまで設定して帰る。それだけで、「寒くない?」の電話が「今日は12℃だから浴室を暖めてからね」に変わります。

暖房は、人がいるときだけ動く仕組みを選び、離れた場所からヒーターを入れる使い方はしません。給湯器の交換が近い家は、見守り機能付きのリモコンも候補に入れておきます。

あわせて読みたい

参考にした情報

  • 消費者庁「冬季に多発する高齢者の入浴中の事故に御注意ください!」/「コラムVol.12 高齢者の事故 ―冬の入浴中の溺水や食物での窒息に注意―」(2024年12月)
  • 国土交通省「健康&快適生活|家選びの基準変わります」(住宅の室温と健康に関する調査結果)
  • SWITCHBOT株式会社 プレスリリース「SwitchBot防水温湿度計」(2023年4月)、SwitchBot Magazine「SwitchBot製品の暖房器具への使用について」

※本記事の価格・仕様は執筆時点のものです。最新の価格・対応状況は各販売ページ・メーカー公式でご確認ください。